– 第3話 –
探検団について行け!川代公園大冒険?!
〜前編〜

【ち】あ、お父さん見てみて!なんだか向こうに人が集まっているよ!

 

【パ】本当だねちー太。まるで冒険に行くような格好をして、みんなどこにいくのだろう?

 

【ち】もしかしたら「ふぃーるどみゅーじあむ」のことを調べてるんじゃない?

 

【パ】そうかもしれないね!ちょっとついて行ってみようか!

 

【ち】うん!!

 

 

【パ】それにしてもみんな熱心だな、カメラでたくさん風景を撮影しているぞ。

【ち】本当だ。いつもの景色なのに、何が珍しいのかな?

【パ】おや?みんな立ち止まったぞ?

 

 

【ち】「ひろた」?ここの吊り橋って名前があったんだ!

 

【パ】そうか、ちー太は知らなかったか。(危ない、知らなかった・・・汗)

 

【ち】うん・・・。あ、今度はおじちゃんじゃなくてお兄さんが話しはじめたよ?

 

【お兄さん】この広田の吊り橋から見えているのが「丹波帯」といって、約2億年から1億5千万年前の間に、海底が大陸の下に沈み込む場所でできたといわれている地層です。

 

【ち】うん?どういうこと?2億年ってどれくらい前?

 

【パ】なかなか想像できないほど昔の話しだね。私たちのご先祖さんは1億1千万年前に暮していたから、それよりも昔ということだね!

 

【ち】どひゃー!

 

【パ】それにちー太、どうやらここの場所、当時は海の底にあったらしいぞ!

 

【ち】ぎゃー!暗くて冷たそう!!溺れちゃうー><

 

【パ】それにしても、なぜその時代の地層だと分かるんだろう?お兄さん説明してくれないだろうか・・・?

 

【お兄さん】この地層からは放散虫(ほうさんちゅう)という海のプランクトンの化石が見つかっていて、このプランクトンから年代が推測されています。

 

【パ】なるほど、この地層から見つかる生き物がいつの時代に生きていたか分かれば、地層の年齢が分かるということか。

 

【ち】なるほど!かしこいね!!

 

【お兄さん】さて、この地層を辿っていくとあるのが太田井堰(おおたいせき)です。

 

 

 

【お兄さん】この太田井堰は、地殻変動で押し上げられてできた地層が川水をせき止めているところです。井堰(いせき)というのは、川の水の量を調整したりして生活用水をまかなったりする所をいうのですが、こうやって自然をそのまま利用しているところはとても珍しいです。

 

 

【パ】2億年から1億5千万年前の地層が普通の暮しの中で見られるなんて、なかなか珍しいことだな。

 

【ち】僕らの村って、こんな歴史のある地層に囲まれてる珍しい村なのかもしれないってこと!?

 

【パ】どうやらそのようだね!ちー太、この人たちについていくと面白いことがたくさん分かりそうだぞ!もう少しついていってみようか!

 

【ち】うん!いくぞー!!