【ち】こんにちは!ちー太です!今日はお父さんと、昨日お会いしたムラカミさんに会いにいこうと思っています!でも・・・・そういえばムラカミさんいつもどこにいるんだろう??
【パ】弱ったなちー太、昨日聞いておけばよかったな。
【ち】うん、ぼくもうお腹ぺこぺこでご飯のことしか考えてなかったよ(涙)
【パ】うーん・・・・・
【?】おーい君たち!道路の真ん中におったら危ないぞー!!
【ち】あ・・・・あれ!?もしかしてムラカミさん??
【パ】本当だ!いやー、ちー太!今日は幸先よさそうだぞ!
【ムラカミさん(以下略【ム】)】おや?君たちは昨日のツアーについてきていた恐竜さんたちじゃないかね。せっかくお話したかったのに、いつの間にか帰っとって、またお会いできて嬉しいね。
【ち】ぼくたちもお会いしたかったですムラカミさん!ぼくはちー太と言います!
【パ】私はちー太の父親の、ちーパパと言います。実は私たちは今、「フィールドミュージアム」というのを探しているのです。そして、何かヒントはないかと考えたところ昨日の冒険団が歩いて行くところを見つけまして、ついて行かせてもらったのです。
【ムラカミさん(以下略【ム】)】そうですか!
【パ】ついていってみると、どうやらみんなこの地域にことをとても熱心に勉強していたようで!あなたなら何か知っているのではと思い、ちょうど探していたのです!いや、お会いできて本当に良かった!
【ム】さあ、ぜひ中に入って下さい。私が知っている限りのことをお話しますよ!
【ち】やったー!
【パ】やったなちー太!たくさんお話きいてみよう!
【ち】うん!!(てくてくてく・・・歩く音)あれれ?お父さん、この写真はなんだろう??
【ム】お!ちー太くん、さすがだねぇ!その写真に目がいったかい??
【ち】はい!(わ〜ムラカミさんに褒められた・・・!)これはなんの写真ですか?
【ム】これは友人の足立さんと私で丹波竜さんの化石を発見した当時の写真なんだよ!
【パ】は〜!いや、こんな形で発見されたのですか!なぜここを探してみようと思ったのでしょう??
【ム】その頃私は60歳でね、勤め終えてこの上久下の村に帰ってきたばかりでしたが、周りを見てみると私と同世代の人たちはまだ現役で働いとってね。これはいかん、私もなにか地域を盛り上げることをしよう!と思って考えていたところ、友人の足立さんが化石に詳しいことから「このあたりの地層は昔のもののようだから、調べたら化石がでてくるかもしれない!」と。
【ち】それで化石を探しにきたんだ!でもすぐに見つかるの??
【ム】私たちも、もちろん最初はそんな簡単なものだとは思っていなかったよ。そもそも化石といのも、恐竜のような大発見ではなく、最初は「サンドパイプ」と呼ばれる、カニや貝の住んでいた巣孔の跡に泥や砂が詰まって固まってできた生痕化石を探そうと思ってたんだよ。それくらいだったら見つかるかもしれんな!とね。
【パ】それで、一体どうやって見つかったのでしょう?
【ム】足立さんと私は早速おにぎりを持ってサンドパイプを探しに行ったのだけど、その日は暑かったことや久しぶりに童心に戻ったこともあり二人で川遊びをしていてね、そんな中ふと地層に目をやると何やら台形のような模様が見えてね。
【ち】台形・・・・??
【ム】そうです。その台形のものがとても目についたので掘ってみるとスポって抜けてね。でもどうやらまだ奥に続きがある。木炭かな?と思っていたんだが、とりあえず足立さんが持って帰って調べてみるということになってね。
【パ】その時はまったく分からなかったということですね!
【ム】そう。そしたらその日の20時頃に足立さんから電話があってね。「これはもしかしたら何かの骨かもしれない・・・!」と。
【ち】わくわくっ!
【ム】その日は夜中まで話し込んでいましたよ!地層は1億2千年前のものだから、その当時の動物はなんだろう?ワニか?亀?いや、でもこの骨はもっともっと大きい動物のようだ・・・!とね。それで次の日も奥の方に続いていた物を掘り出してみようという話しになってね。
【パ】いや、男のロマンですな!
【ム】ええ!次の日の朝7時半、また掘りに行ったところ同じ長さの骨が出て来てね!これはすごい発見かもしれない!と、三田にある兵庫県立人と自然の博物館の先生に見てもらおうと思いもっていったのだよ。
【ち】先生がいるの!?かっこいい!!
【ム】最初は先生もまさかと思ったようでしたが、骨だと分かった時は興奮してましたよ!それからいろんな難関があったのですが発掘調査が始まりました。そして1月3日に記者発表をしましたね。
【パ】大発見ですね!そういえば・・・・・丹波竜さんの正式名は「タンバティタニス・アミキティエ」というそうですな?これはどなたが命名したのでしょう?
【ム】発見者の私たちです。足立さんと私、化石が好きな足立さんに連れてもらって、化石素人の私がプロならありえないと見逃してしまっていたかもしれない化石を見つけた。どちらもいて初めて発見ができたという奇跡を称して、「二人の友情=アミキティエ」と名付けたのです。
【パ】なるほど!!それは素敵な名前だ!
【ム】ありがとうございます。骨が見つかったことがきっかけで、元気村かみくげや食堂など、恐竜が暮していた歴史を活かしながらまちを元気にして行く取り組みも始めることができています。
【ち】そそそ、そうなんだ・・・・!
【ム】はい!これからもこんな宝がたくさん眠っている地域だからこそできることをしていきたいなと思っています。例えば、恐竜に興味のある子どもたちを巻き込んだ発掘プロジェクトなど!世界規模での発見ができるこの地域が、未来に繋がっていくといいなと思っています。
【ち】わ〜なんだかわくわくするなぁ!!
【パ】もしかして、そんなと取り組みが「フィールドミュジアム」に繋がってくるのでしょうか?
【ム】パパさん、鋭いですね。ええ!そうなることでしょう!
【ち】すごーい!パパもかっこいい!!
【パ】はははっよし!なんとなく全貌が見えて来たな、ちー太!ムラカミさん、ありがとうございました^^
【ち】ムラカミさん、ありがとうございます!
【ム】いやいやこちらこそ!ちーパパさんとちー太くんにお会いできて、私もますます楽しみです!!