現場近くにはハングオーバー状態になった岩がある。泥からできた柔らかい石が川の水で削られ、その上の硬めの石の方は残った結果のようだ。現場は、川によって荒らされている。
■傾いた縞模様
しかし、現場を荒らした犯人は、もっと長い視点で探さなくてはならないという。丹波竜が死亡した1億1千万年前、今目の前にある川は無かったし、そもそも日本列島すら無かった。
手がかりは「地層」と呼ばれる、この縞模様の岩にある。
本来は水平だったはずなのに、傾いている。よほどの力で荒らされたわけだ。
■現場を荒らした地球の力
それだけじゃない。現場近くには、傾いた後で、マグマが貫入して固まった白い岩も見られる。
水平だった地面が岩になり、それが大きな力で傾いて、マグマが突き破る。そんなとても荒々しい変化が、1億1千万年前から現代までの間にあったのだ。
一体、1億1千万年前はどんな場所だったんだろう。